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家計管理

新NISAで何を買うか迷っている医師へ——S&P500と悩んだ末にオルカン1本にした話

2026年5月16日

新NISAで何を買うか迷っている医師へ——S&P500と悩んだ末にオルカン1本にした話

この記事では、ぼくが実際に使っているNISAの設定をそのまま公開する。「何を買えばいいかわからない」という人に、ひとつの答えとして届けばいい。

📌 この記事でわかること
  • 医師がNISAで選ぶべき投資信託は、オルカン1本でいい
  • S&P500と迷う必要はない——理由は「考えなくていいから」
  • 月10万円(年120万円)の自動積立で、あとは放置でいい
  • 「いつか始めよう」は一番の損失
  • 旧NISAで一度迷走して、オルカンに戻った実体験

💬 後回しにしている医師へ

医師の職場で、NISAの話が出ることはほとんどない。

「昨日の当直、きつかった」——そういう会話はあっても、「NISAで何買ってる?」という話は、まず聞かない。

周りがNISAをやっているのかどうかすら、実はわからない。病院内でお金の話をするのは遠慮した方がよい空気があり、同僚の資産運用の話を聞くことは皆無だ。

NISAの非課税メリットは、時間が長いほど大きくなる。今日始めた人と3年後に始めた人では、3年分の複利と非課税効果に差がつく。

チワゴ

チワゴ

先生……ちょっとこっそり聞いてもいいですか。NISAって、何を買えばいいんでしょう。

どくたろう

どくたろう

もちろん。何でも聞いて。

チワゴ

チワゴ

NISAって言葉は知ってるんですけど、周りに相談できる人もいないし、なかなか始められなくて。

どくたろう

どくたろう

そういう人、多いと思うよ。ぼくの設定、全部話すね。

📋 ぼくの答え:SBI証券 × オルカン × 月10万円

結論から言う。ぼくがNISAの積立投資枠でやっていることは、これだけだ。

項目 内容
証券口座SBI証券
購入商品eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン)
積立金額月10万円(年120万円・積立投資枠の上限)
設定自動積立(毎月決まった日に自動購入)
確認頻度ほとんど見ない

設定は一度やれば終わり。前の記事(勤務医が作った『お金の自動化』)で作った「住信SBIネット銀行 → SBI証券」の自動入金の仕組みがあれば、本当に何もしなくていい。

成長投資枠については後ほど触れるが、純粋に資産を効率よく増やすことだけを考えるなら、積立投資枠と同様にオルカンを購入する設定にするのが最も合理的だ。考えることが少なく、医療に集中できる。

🌍 なぜオルカンなのか

「オルカン」とは、eMAXIS Slim 全世界株式の愛称だ。日本を含む全世界約3,000銘柄の株式に、1本で分散投資できる。

ぼくがオルカンを選んだ理由は2つだけだ。

① 1本で分散が完結する
米国・日本・欧州・新興国……世界中の株式に自動で分散される。自分で組み合わせを考える必要がない。

② 考えなくていい
「今月は何を買おう」「この銘柄を増やそうか」という思考が一切要らない。毎月同じものを同じ金額で買うだけ。医師として医療に集中したいぼくには、これが最大のメリットだった。

信託報酬(保有コスト)も年0.05775%と業界最低水準で、コスト面でも文句がない。

チワゴ

チワゴ

SNSで調べたら、オルカンとS&P500、どっちも「これがいい」って情報ばかりで、どっちにすればいいか余計迷ってしまって。

どくたろう

どくたろう

その迷いが出た時点で、答えはもう出てると思うよ。

チワゴ

チワゴ

え、どういうことですか?

どくたろう

どくたろう

ちょっと説明するね。

🇺🇸 S&P500と迷ったが、すぐ決めた

S&P500は米国株500銘柄への集中投資で、過去のリターンはオルカンより高い時期もある。一方、オルカンは米国比率が約60%を占めつつ、残りの40%で世界中に分散されている。

どちらが正解かは誰にもわからない。だから今こう思う——「どちらが良いか」という疑問を持った時点で、オルカンにすべきだ。「米国に集中して投資する理由を、自分の言葉で説明できるか?」と自問したとき、うまく答えられないなら、より広く分散されているオルカンでいい。まったく判断がつかない状態なら、なおのことオルカンでいい。

やっぱり、オルカンで十分なんだ。

迷い続けることが一番の損失で、決めて始めることが一番の正解だ。

📉 旧NISAで一度迷走した話

チワゴ

チワゴ

先生も、最初からオルカン1本だったんですか?

どくたろう

どくたろう

実は一度迷走したんだよね。VYMっていう米国の高配当ETFに切り替えたことがあって。

チワゴ

チワゴ

なんで切り替えたんですか?

どくたろう

どくたろう

「インデックス投資は配当が出ないからキャッシュフローが良くならない。将来、売りながら使うのも心理的に負担になる」っていうブログを読んで、なるほどなと思ってしまって。

確かに、VYMに切り替えて配当金が定期的に口座に入ってくるのは心地よかった。ただ、切り替えのために一度売却した際の利確は、思っていた以上に心理的な負担だった。将来インデックス投資を少しずつ売りながら生活費に充てていくスタイルが、自分には合わないことも体験できた。

それでも、やはり資産効率が悪いのは事実だ。外国株ETFは配当が出るたびに課税される。NISA口座でも、外国税額控除の関係で一部の税は避けられない。長期で見たとき、自動再投資型のインデックスファンドに資産効率で劣る。

結局、新NISAに切り替えるタイミングで方針を整理した。VYMはそのまま保有を継続し、積立の新規購入はオルカン1本に絞った。成長投資枠では別途、高配当の個別株投資をしている。

「色々検討したが、結局シンプルが一番だった」——これがぼくの正直な結論だ。

⚖️ 積立投資枠と成長投資枠の使い分け

新NISAには「積立投資枠(年120万円)」と「成長投資枠(年240万円)」の2つがある。ぼくの使い方はこうだ。

使い方
積立投資枠オルカン一択で自動積立。資産形成の本体。
成長投資枠日本の高配当個別株。キャッシュフロー改善が目的。

ぼくが成長投資枠で高配当株を選んでいるのは、お金の勉強が好きで個別株に興味があるからだ。ただ正直に言えば、オルカンの積立を増額する方が資産効率はよい——それは十分自覚している。

まず積立投資枠をオルカンで埋めること。 これが最優先で、成長投資枠の使い方は余裕ができてから考えれば十分だ。

📈 資産運用を続けてわかったこと

投資を始めてから10年以上が経ち、含み益はまもなく100%を超えそうだ。

高配当株投資も並行してきたが、正直なところコツコツ積み立てのオルカンには利率で勝てていない。それでも、この結果だ。

勤務中に相場が動いていても、気にならない。資産運用に費やす時間が医療に集中する時間を奪うことは、まったくない。十分な結果だと思っている。

チワゴ

チワゴ

すごい……。私もやってみたいんですけど、少ない金額でも意味ありますか?

どくたろう

どくたろう

意味あるよ。むしろ少額から始める方がいいくらい。金額より、始めることの方が大事だから。

チワゴ

チワゴ

でも、いくらから設定すればいいか……。

どくたろう

どくたろう

たとえば、保険を検討していたときにかけようとしていた保険料をそのまま設定してみるといいよ。交際費や遊ぶお金を削るわけじゃないから、生活が変わった感覚がなくて始めやすいんだよね。

チワゴ

チワゴ

あ、保険の見直しと組み合わせて考えるといいんですね。

どくたろう

どくたろう

そう。保険で浮いたお金をNISAに回す、っていうのがぼくの基本的な考え方だよ。保険のことが気になるなら、こっちの記事も読んでみて。

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iDeCoはNISAと並ぶ有効な節税手段だ。ぼく自身も活用していて、以前は満額を入金していたが、今は掛け金を月5,000円に変更している。なぜそうしたか、どう設計すればよいかは、また別の記事で詳しく解説する。

📋 この記事のまとめ

  • 「いつか始めよう」と思っているうちに、時間だけが過ぎる
  • 積立投資枠はオルカン1本で十分。S&P500との迷いは不要
  • 自動積立の設定は一度やれば終わり。あとは放置でいい
  • 成長投資枠は余裕ができてから考えればいい
  • 少額でもいいので、今日始めることが一番の正解