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保険見直し

個人年金保険を途中解約した理由|損でも辞めた方がよかった3つの根拠

2026年5月9日

個人年金保険を途中解約した理由|損でも辞めた方がよかった3つの根拠

📌 この記事でわかること

  • ✅ 個人年金保険に加入してしまった経緯と後悔した理由
  • ✅ 5年間で払い込んだ保険料と解約時の実際の損失額
  • ✅ インデックス投資と比較した場合の機会損失
  • ✅ 損をしてでも解約した方がよかった理由
  • ✅ 個人年金保険を続けるべきか迷っている人への判断基準

結論からお伝えします。
僕は後期研修医のころに個人年金保険に加入しましたが、5年後に途中解約しました。
解約返戻率は約95%。つまり払い込んだ保険料の5%、金額にして約2万1千円を損して解約しました。
それでも解約して正解だったと、今でも確信しています。その理由を正直にお話しします。

チワゴ

チワゴ

先生、実は親から「将来の年金は改悪されるかもしれないから、自分で保険に入って準備しておきなさい」って言われているんです。個人年金保険、入った方がいいんでしょうか?

どくたろう

どくたろう

親御さんらしい心配だね。将来の年金が不安だという気持ちはよくわかる。でも僕は同じような状況で個人年金に加入して、5年後に損切りして解約した。今日はその経験を全部話すよ。

チワゴ

チワゴ

え!損して解約したんですか?それって大丈夫だったんですか?

どくたろう

どくたろう

結果的には大正解だった。なぜそう言えるか、数字で説明していくね。

なぜ個人年金保険に加入してしまったか

加入したのは後期研修医のころ、ちょうど結婚したタイミングでした。

担当者から保険の説明を受けたとき、医療保険は「自分には不要」と判断して断りました。しかし、個人年金保険と変額保険については、「将来の備えになる」という営業トークに納得してしまい、契約してしまいました。

チワゴ

チワゴ

医療保険は断れたのに、なぜ個人年金は入ってしまったんですか?

どくたろう

どくたろう

当時は個人年金の利率が1%弱あって、銀行の定期預金が0.2%だった時代だから。「銀行に預けるより5倍の利率がある」と言われると、悪くない話に聞こえたんだよ。月額7,000円のプラン。今思えば、これが大きな失敗の始まりでした。

チワゴ

チワゴ

確かに銀行預金より高いなら、良さそうに聞こえます…。

どくたろう

どくたろう

そこが落とし穴。比較する対象が間違っていた。銀行預金と比べるんじゃなくて、インデックス投資と比べないといけなかったんだ。

5年間払い続けた結果——実際の損失を計算する

払い込み総額と解約返戻金

💰 5年間の実際の数字
月額保険料7,000円
払い込み期間5年間(60ヶ月)
払い込み総額420,000円
解約返戻率約95%
解約返戻金約399,000円

直接の損失:約 21,000円

チワゴ

チワゴ

2万1千円の損…。それくらいなら仕方ないかなって思えますけど。

どくたろう

どくたろう

そう思うよね。でも問題は直接の損失だけじゃない。本当に大切なのは機会損失、つまり「その420,000円を別のことに使っていたら、いくらになっていたか」なんだ。

5年間の機会損失

同じ月7,000円を、5年間インデックス投資(全世界株式)に積み立てた場合を計算してみます。

📈 もし投資に回していたら(年利7%で試算)
月7,000円×5年間の積立約502,000円
個人年金の解約返戻金約399,000円

5年間の機会損失:約 103,000円

⚠️ 年利7%は過去の全世界株式インデックスの平均的な実績をもとにした参考値です。将来の運用成果を保証するものではありません。
チワゴ

チワゴ

10万円以上の差がでるんですね…。でも5年で解約したから、まだそのくらいで済んだってことですよね?

どくたろう

どくたろう

そう、だからこそ早めに気づいて解約してよかった。もし30年続けていたら、どうなっていたか計算してみようか。

もし30年続けていたら

📊 30年間続けた場合の比較
月7,000円×30年間の積立(年利7%)約850万円
個人年金(利率1%で試算)約290万円

30年間の機会損失:約 560万円

チワゴ

チワゴ

5年で10万円の差が、30年で560万円の差になるんですか!?

どくたろう

どくたろう

これが複利の力。早い段階で間違いに気づいて軌道修正できたことが、長期的に見ると本当に大きかった。

解約を決断した理由——オルカンを知ったから

解約を決めたのは、投資の勉強を始めてインデックス投資(オルカン)のことを知ったからです。

個人年金に加入した当時、僕が比べていたのは銀行の定期預金(0.2%)だけでした。個人年金の利率が1%弱あったので、「銀行より得だ」と思っていたのです。

しかし全世界株式インデックスファンド(オルカン)の過去の平均リターンが年利5〜7%と知ったとき、考え方が根本から変わりました。

どくたろう

どくたろう

個人年金の1%という利率は、運用で得られるリターンのほとんどを保険会社が手数料として吸い取った後の数字なんだ。自分でオルカンを買えば、そのリターンをほぼ丸ごと受け取れる。

チワゴ

チワゴ

つまり、同じお金を運用するのに、保険会社を通すとほとんどの利益を持っていかれてしまうってことですか?

どくたろう

どくたろう

その通り。それを知った瞬間に「自分で資産運用した方がいい」という結論になって、個人年金の解約を決めた。

チワゴ

チワゴ

でも、個人年金って「節税になる」って聞きました。個人年金保険料控除ですよね?それも考えると、まだ得じゃないですか?

どくたろう

どくたろう

するどい質問。確かに個人年金保険料控除は使える。でも計算してみると、節税効果は年間で数千円〜2万円程度にとどまることが多い。

💡 個人年金保険料控除の節税効果(目安)

  • 控除できる上限:所得税4万円・住民税2.8万円
  • 節税額の目安(所得税率20%の場合):年間約8,000〜14,000円程度
  • 月額7,000円の場合、節税額は月換算で600〜1,200円程度
どくたろう

どくたろう

一方、インデックス投資との利回り差は年間で数万円以上になる。節税効果がいくらあっても、利回りの差を埋めることはできない。

チワゴ

チワゴ

つまり「節税になるから得」という理由だけで加入するのは、本質的ではないってことですね。

どくたろう

どくたろう

その通り。しかも個人年金保険は途中解約すると元本割れするから、加入した後に気づいても身動きが取りづらい。だから入る前に、ちゃんと中身を比較することが大事なんだ。

損を確定させてでも解約した理由

「解約したら損する」という事実はわかっていました。でも、僕はこう考えました。

どくたろう

どくたろう

今すでに5%の損が確定している。このまま続けると、利回りの低い商品に毎月7,000円を追加し続けることになる。損を認めて解約した方が、長期的には得になる——それが結論だった。

🔑 解約を決断した3つの根拠

  1. 個人年金の利回りは1%弱。インデックス投資の期待リターン(5〜7%)と比べると明らかに劣る
  2. このまま払い続けるほど、機会損失は雪だるま式に拡大する
  3. 解約の損失(2万1千円)は、1〜2ヶ月分の投資リターンで取り返せる金額にすぎない
チワゴ

チワゴ

損切りって、投資の世界でよく言われる話ですよね。「含み損を抱えたまま持ち続けるより、損を確定させて次に進む」みたいな。

どくたろう

どくたろう

まさにその通り。保険でも同じ考え方が使える。今の損失よりも、これからの機会損失の方が大きくなると判断したら、損切りして乗り換える勇気も必要だよ。

個人年金保険を続けるべきか迷っている人へ

📋 解約を検討すべきサイン

  • ☑️ 加入した理由が「勧められたから」「節税になると聞いたから」だった
  • ☑️ 契約時に利回りをちゃんと確認していなかった
  • ☑️ NISAやiDeCoをまだ上限まで活用していない
チワゴ

チワゴ

解約するかどうか、どうやって判断すればいいですか?

どくたろう

どくたろう

「今すぐ解約すべき」と一概には言えない。大事なのは、解約返戻金の金額・残りの払い込み年数・その後の投資期間をセットで計算して、ライフプラン全体で考えることだよ。年齢や家族構成、他の資産状況によって、最適な答えは人それぞれ違う。ただ、正直に言うと——ちゃんと数字で計算した人の多くは、「個人年金をやめて自分で資産運用した方がいい」という結論に行き着くと思っている。

チワゴ

チワゴ

「強制的に貯蓄できる」という話も聞いたことがあります。

どくたろう

どくたろう

保険の営業マンがよく使うトークだね。でも考えてみてほしい。たとえば500万円を保険で「貯蓄」して、手元に戻るのが100万円だとしたら、残りの400万円は保険会社の利益になっている。それを「貯蓄」と呼べるだろうか。強制的にお金を積み立てる仕組みがほしいなら、NISAやiDeCoの方がはるかに自分の手元に残るお金が多い。

チワゴ

チワゴ

確かに…自分のお金が自分のために働いていないですね。

どくたろう

どくたろう

「強制貯蓄」という言葉は聞こえがいいけど、その実態をちゃんと数字で確認することが大事だよ。

まとめ

  • ✅ 月7,000円・5年間で払い込み総額42万円、解約損失は約2万1千円
  • ✅ 同額をインデックス投資に回した場合との差(機会損失)は5年で約10万円
  • ✅ もし30年続けていたら機会損失は約560万円に膨らんでいた
  • ✅ 当時は「銀行預金(0.2%)より利率が高い(1%)」という比較で判断してしまったが、比べる対象が間違っていた
  • ✅ オルカンを知ってからは利益のほとんどが保険会社に吸い取られることに気づき、自分で資産運用するようになった
  • ✅ 解約するかどうかはライフプラン全体で考える。「強制貯蓄」という言葉の実態を数字で確認することが大切
チワゴ

チワゴ

先生の話を聞いて、親の言う通りに契約する前に、まず自分で数字を調べることが大事だとわかりました。親も心配してくれているけど、比べる対象が違っていたんですね。とりあえず、親が勧めてきた個人年金保険と同じ金額だけ、毎月オルカンを買う所から始めてみたいと思います!

どくたろう

どくたろう

それが一番いいスタートだよ。難しく考えなくていい。まず同じ金額でオルカンを買ってみる——その一歩が、長い目で見ると大きな差を生む。お金の話は、何と比べるかで結論がまったく変わる。比較する習慣をつけると、お金の決断が変わってくるよ。

📌 この記事を読んだ方への次のステップ

この記事で紹介した「オルカン(全世界株式インデックスファンド)」を実際に購入するには、証券口座の開設が必要です。口座開設は無料で、スマホから申し込むことができます。まずは口座だけ作っておくだけでも、将来の選択肢が大きく広がります。

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